■場所
綺麗な木のある公園
■人物
『わし』
■状況
葉っぱが散る悲しさ
■本文
近所の人と一緒に碁会所に行くとき、平谷さんちの近くにある公園をたいてい通る。わしはそこに一株だけ生えている楓の木が好きだった。周りの木に比べてなんと紅葉の赤いこと。日光が当たる朝方や夕方にはえもいわれぬ光景を作り出し、孫の太郎にも見せてやりたいと思っていた。
しかし、盛者必衰の理はどこにでも存在する。わしが碁会所のために公園を通ると、日に日に楓の葉が少なくなっているのが分かる。足下には歩く人に踏まれて粉々になった葉が散乱し、周りの木を見ても、かなりの量の葉がすでに散っている。