2007年12月25日


場所

なし

人物

安次郎

状況

誰かが痛そうにしている

本文

誰かがけがをしていた。地面にうずくまって、細い声を出して泣いていた。安次郎はその人の顔をのぞき込み、心配そうに問いかけた。

「大丈夫ですか?」

それに反応して、弱々しい声が返ってきた。

「……僕に、構わないでください」

何があったのだろうか。服はところどころ破れ、膝小僧はすりむいている。それなのに、構わないでと返事をする。安次郎は怪訝に顔をしかめた。

「そんなことないでしょう。ほら、俺の手を取りなさい」

そう言って、安次郎は手をさしのべた。