■場所
友達の部屋的な
■人物
友達三人
■状況
回り将棋をしている
■本文
サイコロのように駒を振って、出た目だけ自分の駒を進める。駒が自分の陣地に帰ってきたらパワーアップして、駒を裏返す。皆がそれを繰り返して、王の裏の状態で自分の陣地にぴったり帰ってきたらアガリ。
「あっ、また殺された……」
珠子の竜王が七マスすすみ、祐子の駒である香車を追い抜いた。
「へへ、ユウは運が悪いね」
悪びれもせずに珠子が言った。祐子は自分の駒を将棋盤の内側に動かす。無情にもそれは五度目の『死亡』であり、他の三人に比べて祐子の駒は成長が遅かった。
「えーん、誰か早く追い越して〜」
祐子は嘆いたが、その顔はあまり辛そうではなかった。とりもなおさず、それが回り将棋の宿命だからだろう。
「よっし、じゃぁ十三をだして、ユウのいたところちょうどに止まろうかな♪」
次の番である咲子が、駒を手の中で転がしながらにやりとした。咲子は一つ前の試合で幾度と無く将棋盤の内側に打ち込まれたため、今回は他者をたくさん殺してやろうと考えているようだった。