2008年3月19日


状況

妹が生まれて嬉しい女の子

本文

妹は可愛い。もうぬいぐるみのように抱きしめたくなるくらいに可愛い。

例えば母の腕に抱かれているときなど、目を細めて手を宙に伸ばして、死ぬほど無邪気に笑っている。それを見ていると、どうしてそんなに無垢でいられるのかを問い質したい反面、そのような無垢を作り出してくれた神様に頭を垂れて感謝しまくりたい気分になる。

例えば寝台に寝転がって夢うつつのときなど、首を緩やかに傾けたと思ったらびっくりしたように目を開けて、急に泣き出す。そんなときはもちろん私があやしてあげるのだが、どうして泣き出してしまったのか不明のまま私の腕の中でゆっくりと再び寝息を立て始める姿が信じられない。あまりに小さくて、理不尽で、ぎゅうぎゅうに抱きしめて私のものにしてしまいたい気分になる。

春休みが明けて学校にいかないといけなくなって、私は教室の中でぼんやりしている時間が多くなった。

クラスメイトに話しかけられても、妹のことが気になって楽しくなれない。外で遊んでいても、グラウンドを蹴る足に力が入らない。

給食のときは少し落ち着くけれど、それでもキライな食べ物があるときには妹を思う。妹を思って、キライなものでも食べなくちゃいけないというお母さんの言いつけを守ろうと努力する。

黒板の文字をノートに写して、その隣に妹の顔を書いてみたりする。上履きを見て、妹の足の小ささを思い出したりする。雑巾で教室の床を拭いて、妹の寝台が汚れていないか心配したりする。