FINAL FANTASY 10

PS2 SQUARE 2001

                        →発売前日からのネタバレプレイ日記はこちらです。

今回はPS2に移って初めてのFFという事で、発売日の頃にはハードを持っていなかった事も
ありまして「まあ、急がなくていいや〜」と思い、始めたのが発売から
ちょうど半年後になりました。
いつものようにストーリーに関する情報などは事前にはほとんど仕入れずに来ましたが、
テレビで見たムービーの映像(ユウナの異界送りのシーン)にうっとりしておりました。
今回、FFとしては初めて声が入るという事で、違和感を感じたりしないかとか、
そういう点での不安はありましたが、いざフタを開けてみましたら全然OKでございました。
(ムービーの部分にだけ声が入ると思ってたのですよ。あそこまで徹底的に声が入っているなら
逆にグーですね。)
大容量のハードへの以降という事で、FFスタッフさん達がずっとやりたかった「触れる映画」と
いうようなものが、やっといい形でできるようになったのではないかと思いました。

まず、感心したのがスピラの世界設定ですね。死の螺旋の中にある世界。
『シン』という絶対的な存在や、それを倒し、ほんの一時の平和をもたらす召喚士。
シロウトながら物書きとして「ああ、こんなの描いてみたい〜〜」という感じでございました。
それにあいまった切ないストーリー展開、キャラクターの表情や動作が豊かで細やかだったり、
ボイスが入っているせいなのか、ものすごく丁寧に語られている気がしたのですよね。
あと、ものすごく『旅』をしている感覚がして、それがとても楽しかったりして。

ちょっと「どうにかしてくれ〜〜ッ!!」と思ったのが、武器・防具の整理機能がなかった事。
装備の時はまだいいのですが、改造の時とか売る時とか、もうややこしくてややこしくて。
インターナショナル版ではさすがに改善されたようですが…。

キャラクターもみんな魅力的で、いいですね〜♪
(パーティメンバーにライブラをかけた時のコメントが今回も面白くてよかったです…)
ティーダは最初、ブリッツボールのスター選手というどえらい職業で、女の子や子供に
キャーキャー言われてサインなんかしちゃってどうなる事かと思っておりましたが(笑)、
何だかんだ最初から最後までバトルメンバーの要に据えられたので、よかったです。
明るくて、何があってもあきらめずに前に進んで行こうとするのがいいですね。
ユウナは控えめですが意志は強く、背負っているものの悲しさを決して表に出さず、
いつも明るく振る舞っていて、それが時には痛々しい事もありましたが、けなげですよね。
体育会系お兄さんまっしぐらなワッカもいいな〜。最初、武器がブリッツのボールだという所に
正直大丈夫なんかいと思ったのですが、小技が効いていて最後まで使えましたし。
ルールーもクールで最初はとっつきづらい所はあるのだけれど、彼女の事がよくわかってくると
内に秘めた情熱だとか、熱い思いだとか、いい感じで。ワッカとの、付き合いが長い
2人にしかわからない世界というか、2人の関係も好きですね。(ワッカが「ルー」と呼ぶ所とか)
ルールー以上に最初はとっつきにくかったキマリも、打ち解けてみればいいヤツで。
ただ、私の育て方が悪かったのか、戦闘ではいまいち使えない感じになっておりました…。
リュックは本当にかわいいくて優しいですよね〜。アルベドへの思いだとか、
従姉妹であるユウナへの思いだとか(「全部背負わせちゃってごめんね」というあたり)、
明るく振る舞っているけれど、彼女も過去に色々あったであろう悲しい出来事を
背負っているのですよね。バトルでは素早いし、敵から色々盗んでくれるのが
本当にありがたかったです〜。
そしてビバオヤジのアーロンさん!!強いし渋いし台詞にいちいちシビレるしで、
過去のブラスカ様チーム(笑)のエピソードももう最高ッス。
ブラスカやジェクト、おやじ達もいいよなあ…。あ、もちろんシドも。
シーモアは、最近のFFの敵役の中ではちょっと印象が薄かったように思いますが
(彼個人がひどい事をしたシーンがあまりなかったせいなのか)、悲しい人ですよね。
毎回ボス戦でお召しの紅白出演衣装とか(違)、いちいちギャグなお言葉のいただける
お笑い美形の人としては充分笑わせていただきました。

私としては、最後が完全なハッピーエンドで終わらなかったのが非常に残念でした。
プレイ時の日記の方にも書きましたが、みんなが不可能だと思って来た『とんでもない事』を
絶対にあきらめずに、そして実現してきたティーダが、どうして全てが終わったら自分が消える事を
あっさりと受け入れて(あきらめて)しまったのかなあ…と、そんな風に納得がいかなくて。
(私というプレイヤー=ティーダは、全てが終わっても、できる事ならユウナや仲間達と
一緒に日々を重ねて行きたいと思っておりましたから…)
アーロンが異界に行く時の「もうお前達の時代だ」という言葉も虚しくなってしまって。
主人公が誰かの夢の存在で、夢が終わる時主人公も消えてしまうという展開になると、
何だかそれまで積み重ねて来たものや、主人公のそれまでの生活や持つ感情
(ティーダの場合は仲間や故郷や両親への思いといったもの)などが
全部真実のものではない・虚しいものだと存在を否定されてしまったような
悲しい気持ちになるのですよ…。
ずっとティーダの視点で描かれて来た物語が、最後に急にユウナの視点に
移ってしまったという違和感もあったと思います。
ティーダに関しては、あくまで1000年前から飛ばされた普通の少年、という立場だけで
余計な『正体』はなくてもよかったのではないかな〜と思います。彼がシンを倒す事で
失うものは、父親と故郷(故郷に帰れなくなる事)、それだけで充分だったのではないかと。
今回、ストーリーはとても好きでしたので、このオチだけが本当に残念です。
これもプレイ時の日記に書いてありますが、スタッフロール後のティーダが目覚めるシーンは、
私のようなハッピーエンド派に希望を持たせたものなのでしょうか。
もう、勝手に自分が幸せな方向へ妄想が突っ走っておりますが…。
でも、やっぱり本編の物語の中で、それを見たかったです〜。

次なるFF11はいよいよオンラインゲーム。プレイするかどうかは未定ですが、
どんなものを見せてくれるのでしょうか。


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